【青春×音楽×友情】 響け、“ふつう”じゃない私たちの音――。解散の危機、進路の不安、それでもステージに立つ理由がある。涙と笑顔で奏でる青春バンドストーリー、第8巻!心を揺さぶる最高のクライマックス!

春。卒業と新しい季節の足音が近づく中、軽音部のメンバーたちはそれぞれの「未来」と向き合い始めていた。
『ふつうの軽音部 8』は、音楽を通して“ふつう”を超えようとする彼女たちの、等身大の青春を描くシリーズ最新巻である。

文化祭でのステージが終わり、部活動も一段落したと思っていた矢先、部室に走った「顧問交代」と「予算削減」の知らせ。
「軽音部、もしかして廃部……?」
静まり返る部室に、誰もが息を呑む。
しかし、彼女たちは音を止めなかった。

リーダーの美咲は言う。
「私たちは“ふつう”の軽音部。でも、ふつうに続けたい。それってダメかな?」
その言葉をきっかけに、メンバーそれぞれが“音楽を続ける理由”を探し始める。

ギターの香澄は、進路と夢の狭間で迷いながらも、ひとり深夜のスタジオで音を重ねる。
ドラムの玲は、家族の反対を押し切ってまで音楽を選ぶ決意を固める。
そして、静かなベーシスト・紗菜は、初めて自分の想いを詞に込める。

“ただの部活”のはずだった軽音部は、いつしか彼女たちの心そのものになっていた。
だからこそ、最後のステージにかける想いは誰よりも強い。
それぞれの悩み、すれ違い、そして涙の先で、再びひとつになる音。

クライマックスでは、彼女たちが選んだ曲が静かに流れる。
そのメロディーには、初めてギターを握った日のときめきも、仲間とぶつかった夜の苦しみも、すべてが詰まっている。
ステージの照明が落ちる瞬間、彼女たちは笑っていた。
「この音で、全部伝えたい。」

『ふつうの軽音部 8』は、音楽を夢見る少女たちのリアルな青春群像劇であり、
同時に「好きなことを続ける勇気」を描いた物語だ。
華やかな才能や特別な才能がなくても、人は“誰かと音を奏でる”ことで確かにつながれる。

ページを閉じたあと、きっとあなたも思うだろう。
“ふつう”って、こんなにもまぶしい。

音が鳴る限り、青春は終わらない。
彼女たちの最後のライブが、今、始まる。