【本格ミステリの旗手が贈る】子どものための謎解き小説!『怪盗うみねこの事件簿』。盗まれるのは「こわれたおもちゃ」!? “価値のないもの”ばかり狙う奇妙な怪盗の謎に、小学6年生が挑む!論理と閃きで真相を見抜け!

「なぜ、それが欲しい!?」――価値のないものばかりを狙う奇妙な怪盗を追え!

ミステリ界で今、最も注目される本格派作家、阿津川辰海。緻密なロジックと誰も予想できないトリックで読者を翻弄してきた彼が、自身初となる「子どものためのミステリ小説」に挑みました。それが、この『怪盗うみねこの事件簿』です。

物語の舞台は、海辺の美しい町、うみねこ町。この町で、住民を首を傾げさせる奇妙な盗難事件が相次ぎます。

盗まれたのは、大金や宝石ではありません。「使いかけの消しゴム」「ちぎれたミサンガ」「季節はずれのこいのぼり」「こわれたおもちゃ」――なぜか、一見「価値のないもの」ばかりが狙われるのです。

一体誰が、何のために? 町で囁かれるのは、伝説の怪盗「うみねこ」の噂。小学6年生のケン、ヒサト、カオリの仲良し三人組が、この不可解な事件に挑みます。

本格ミステリの醍醐味が、子どもたちの日常に潜む

本書の最大の魅力は、「子どものための」と銘打たれながらも、その謎の構成は本格ミステリとして非常に高いレベルにあることです。

「こわれたおもちゃを盗む」「居間にいる一瞬の隙に本を盗む」など、一つひとつの事件は日常の延長線上にありながら、その犯行の動機と盗難のトリックは、大人でも唸るほど巧妙に仕掛けられています。

特に、怪盗うみねこが盗む「価値のないもの」の裏に隠された、切実な理由や、思わぬロジックが明らかになる瞬間は、ミステリ小説を読む醍醐味そのもの。子どもたちはもちろん、かつて謎解きに夢中になった大人の読者をも熱中させる、「アッと驚く展開の連続」が保証されています。

謎解きを通して育まれる「思考力」と「友情」

物語は、転校生のケン、地元で探偵ごっこに夢中なヒサト、そしてしっかり者のカオリという、個性豊かな三人組の視点を通して展開されます。

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彼らは、時に意見をぶつけ合い、時に協力し合いながら、大人たちが解けない謎に挑みます。この探偵活動は、読者自身が彼らと一緒に推理を楽しむための最高のガイドとなります。

  • 論理的思考力: 現場に残されたわずかな痕跡や、盗まれた物の意外な共通点から、論理的に犯人を追い詰める面白さ。
  • 多角的な視点: 「価値のないもの」という固定概念を捨て、新たな視点で事件を捉え直すことで、真相にたどり着く閃き。

本書は、子どもたちに「考える楽しさ」と「謎を解き明かす達成感」を与えてくれます。読書が苦手な子でも、夢中になってページをめくりたくなる、読書体験の最高の入り口となるでしょう。

さあ、あなたもケンたちと一緒に、うみねこ町に隠された謎を解き明かし、伝説の怪盗「うみねこ」の正体に迫りましょう! 真犯人が盗みたかった、本当に「価値のあるもの」とは一体何だったのか――その答えは、この物語の先にあります。