こども感情とのつきあい方。自分の心と大切に向き合い、自己肯定感を育む習慣。怒りや悲しみをコントロールする力を養う。最新の心理学に基づき子どもの自律を支える必読書。一生モノの感情整理術を親子で学び、絆を深める。

激しい怒りに身を任せてしまったり、深い悲しみに沈んで動けなくなったり。感情という名の大きな波に飲み込まれそうになるのは、大人も子どもも同じです。本書『こども感情とのつきあい方』を読み進める中で、私は「感情には良いも悪いもない」という著者の温かなメッセージに、救われるような思いがしました。この本が教えてくれるのは、感情を抑圧する技術ではなく、どんな感情が生まれても「今の私はこう感じているんだね」と自分を抱きしめるための、心の作法です。

本書を読み、最も私の心を打ったのは、感情を「自分を守るための大切なサイン」として定義している点です。実際に、子どもが泣き叫んだり、殻に閉じこもったりする裏側には、守りたかった自尊心や、認めてほしかった寂しさが隠れています。本書は、それらの感情を客観的に見つめるための「心のラベリング」や、呼吸を通じて落ち着きを取り戻す具体的なワークを、子どもにも分かりやすい言葉で提示しています。実際に親子でワークに取り組んでみると、それまで「困った行動」にしか見えなかった子どもの姿が、必死に自分の心と戦っている健気な姿へと、私の目にも映り方が変わっていきました。

また、親が子どもの感情の「安全基地」になるための具体的な関わり方も、深く心に響きます。実際に子どもの感情が爆発したとき、親が共にパニックになるのではなく、ただ静かに寄り添い、その感情を否定せずに受け止める。その繰り返しこそが、子どもの脳に安心感を刻み、自分を信じる力、すなわち自己肯定感の根幹を作るのだと痛感しました。読み進めるうちに、私自身もまた、自分の未熟な感情を許し、大切に扱う勇気をもらった気がします。

読み終えた後に残るのは、感情という制御不能に思えたものが、実は自分を導いてくれる大切な羅針盤なのだという、静かな信頼感です。本書は、子どもたちが荒波のような社会を生き抜く上で、何よりも強固な心の盾となるでしょう。

この一冊は、単なる知識の伝達ではありません。親子でページをめくり、互いの心の色を語り合う時間は、かけがえのない愛の対話となります。自分の感情を大切にできる子は、他者の感情も同じように大切にできる。そんな優しさと強さの連鎖を、本書から始めてみませんか。あなたとお子さんの人生に、穏やかで輝かしい光を添える、一生の宝物になるはずです。